バスでホテルに一旦戻った後は、各自自由行動!
みんなテンションが高い。
それも当たり前。完全な自由行動は、今日が唯一の時間だから。
カップルとかは、二人でイチャイチャできる唯一の時間でもあるしね。
友梨と小夏と、ロビーで鍵と荷物をもらって部屋に急ぐ。
新しいホテルも豪華!
ちなみに今度は友梨と小夏と3人部屋。
「じゃぁ行こっか!」
素早く用意を済ませて部屋を出ようとすると
「ちょっと待って」
友梨に引き留められた。
「なに?」
「ちょっと…目閉じて」
フッと友梨の冷えた手が頬に触れて
スッと瞼に何かが当たる感触。
「ラインとシャドウだけしといた。
まどか、自分じゃ何にもやんないんだから」
どうやら軽くアイメイクをしてくれたらしい。
「ありがと友梨!じゃ、行こ!」
笑顔でお礼を言って、今度こそ部屋を出ようとしたら
「痛っ!なんか急にお腹が…!」
突然お腹をおさえて苦しそうに呻く友梨。
「ええ!?大丈夫!?先生呼んでこようか!?」
「大丈夫!!たぶんトイレ行けば治るから!!」
そしてダッシュでトイレに駆け込んで行ってしまった。
「友梨、ほんとに大丈夫かなぁ…?」
「大丈夫でしょ」
ベッドの上で板チョコを咀嚼しながら、クールに小夏が言う(※夕飯前です)。
「でも一応心配だから、あたしここで待ってるわ。
まどか先ロビー行っといて。たぶん男子たち早いし」
「う、うんわかった…!」
少し心配だったけど、なんかあったら連絡してね、と言い残して部屋を出た。
…でも、もうこの時から既に第2の作戦が始まっていたことに……
気付いたのは、もう少し後。



