「…おまえ、タコみてー」


「っは?」



お風呂あがり。


リビングでストレッチしていると、あたしのすぐ後にお風呂に入った田中が、そんなことを言った。



濡れた髪の毛をタオルでゴシゴシ拭いている。




「まーねー、こう見えても昔、クラシックバレエやってましたから?」



「ふーん」




興味なさそうに冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、コップにそそぐ田中。




「あたしの分もよろしくー!」



「おー…」



足を開脚したまま、田中からコップを受け取った時。




プルルルル…




田中着信。