その日の帰り道。

ふと前を見ると大好きな背中が。

「航介先輩!」

名前を呼んで追いかけようとした。

でもできなかったんだ。

だってー。

航介先輩下を向いて泣いてたんだ。

どんな時でも笑顔の航介先輩が

肩を震わせて泣いていた。

私は声をかけることもなにも

できなかった。