桜の魔法



羽琉side*


「花奏ちゃん遅いねー。
もうすぐ昼休み終わっちゃうよ。」


由梨がそんな事を言い出すから、俺も気になってきた。


「花奏のことだから、なんかドジ踏んで怒られてんじゃねーのー?」


まぁ、それもあるかもしれないけど…




「ねぇ!羽琉くん、いる⁈」

急にドアの方から俺を呼ぶ声がしたから目を向けた。


「いるけど…どうかした?」


俺を呼んだのは他クラスの花奏の友達だった。


「花奏が階段から落ちたみたいで…!
今も起きなくて…
誰か花奏をよく知ってる人呼ばないとって!で、羽琉くんしか浮かばなかったから…」



花奏が…?
やっぱり様子おかしかったし、それが関係してるのかも…


「ありがとう。…で、花奏はどこにいる?」