「叶芽ー??掃除してるのー??」





一階にいるお母さんの声が部屋まで聞こえる。






「してるよー!!」





してないけど。









バンッ






「してないじゃない!!」



「うわっ」





いつの間にか扉の前にいるお母さん。



びっくりして体を起こしてしまった。



そっと階段を上がってきたらしく、全然足音が聞こえなかったし。







「まったく…そんなだらしないから、彼氏ができないのよ」




呆れた、というような声が聞こえてくる。




「うるさいなぁ」





私はまた、ベッドに倒れこんだ。