「んっ、…」

目が覚めたら私は体操服のままでベットの端で寝ていた。

牧瀬は気持ちよさそうに吐息を立てて寝ている。


よかった。寝れてて。


熱はあるかどうか見るため牧瀬の顔に手を起き少し顔を近づけた時


パチッ



突然牧瀬か目を開けた。


「うわっっ」 


驚きすぎて後に倒れかける。

「ぇ、ここどこ?」


牧瀬も牧瀬で。焦ってる



「あんた。何も覚えてないの?」


「うん…」


「はぁー人の事送るだの言っていてー玄関で倒れるわ。
散々でした!」


私が少しふざけて怒っているように言うと



「まじで…?サンキュー」


へ?サンキュー?初めて言われたんですけどっ?!


頭おかしくなったか?!


「あんたさぁ…いつから熱とかあったわけ?」

「いや、んーまぁ、男パラの時から。」


やっぱり!すべて結べついたわ!

男パラの時の目つきの悪さはだるかったから!

帰る時の手の熱さわ熱があったから!

どんだけ無理してんのよ…

ばかでしょ…

「ばかじゃないの?もー倒れるまで無理するとか…」

「オメーのほうがばかだろうが。」


「は?なんで?!」


「真っ暗の中女一人でふらふら帰ってるの見たら誰だって
心配するだろーが!ましてや、彼氏もいやしないお前だし送ってくれる奴なんていないだろうと思って送ってやったのにさぁ」

地味に彼氏もいやしないとか言ってやがるし

まぁ彼氏いませんけどねっ?

「いいしっ!彼氏なんかいなくたっていいしー!」

もう、まじむかつく!

「ふーんじゃぁ、キスとかもしたことないの?」


キ、キス?!?!

「した、こと、な、いよ…?」

うつむき気味に言う私に対し

ふっと笑うと


「やっぱりね。」


そう言い笑うとギシッとベットに軋む音がしたと思って

顔をあげたら目の前には牧瀬の整いすぎている顔があり。

触れるだけのほんの少し触れただけの人生で初めてのキスをされた。

バンッ

その瞬間後ろにのけぞり床を叩いていた。

「!!!!」


「ちょ、な、なに!?ドッキリか何か?!」


あんまりにもテンパッている私を見て吹き出している牧瀬

「な、何が面白いのよっ!」


「ぶっ、だってキスぐらいでそんななる?」


何余裕かましてんだよ






「なるに決まってんでしょ!あんたみたいにねー経験豊富じゃないの!」

ファーストキスをよくぞっ!

「経験豊富ってなんだよ。俺どんなイメージなんだよ。」

「それは、んー周りにいっつも女子がいるし?遊び人っぽい?
もしもさぁ、彼女とかいるとしたらやめたほうがいいね。」


「ふーん。女ってそういうのでイメージ決めるんだ。」



決めるっていうか…

「まぁ、それは第一印象になるんじゃない?
話したりすればさ性格とかわかるけどさー」

「じゃ、俺の印象は?」


突然すぎるだろこいつ…


「最初は…チャラそうって思ったし…話したら…性悪男!」

「いいとこ言ってねぇじゃねぇか。」


うん。言ってないよ。無いもん。

「無いもん。」

私が真顔で言うと

「俺にだっていいとこあんだよ!もう帰る。じゃ!まぁ、昨日はありがとな…」


それだけ言うと私の家を出て行った。

まぁ、牧瀬のいいところしいて言えば口悪いくせに
ちゃんと『ありがとう』とか言うところかな?