君だけに。



「あ!琇聖、好きな人いないの?」

もしかして、美弥だったりして。

「ぶはっ…」


琇聖は持ってたカルピスを吹き出した。

「もう〜琇聖きたないよ?」


あたしは持ってたハンカチでワイシャツの濡れたところを拭いてあげた。


パシッ

「…琇聖?」

あたしが上を向くと、琇聖は寂しそうな顔をしてた。


ドキドキッ


へっ?

あたし、また琇聖にドキドキしてる。