君だけに。




「…おり、…香、あてられてるぞ」

「へ?」


琇聖が久しぶりにあたしの名前を呼んでくれたことにドキドキして頭がついてかない…。


「おいおい、次はお前が授業ききすぎて聞こえなかったのかー?」


「ま、まぁ…」


「じゃ、ここ訳せ〜」


え!?分かんないよ〜っ!

なんなの〜っ…?


「…あなたにすてきな愛を捧げます」


すごい小さく琇聖が呟いた。


「えっと…あなたにすてきな愛を捧げます…」


「よーし、正解だ。めずらしいな」