君だけに。




琇聖はあたしを見てからまた目を逸らした。


「おーい、琇聖、聞いてたかー?」


「へ?あ、すいませんー授業集中しすぎて聞こえなかったっす」


「お、それはえらいな〜。

よし、この問題解け」


「はーい」



琇聖は前のボードまで行って、すらすら解いている。



なんでさっきまで寝てた人がこんなに解けるの〜?


神様は不公平〜。




琇聖はペンを置いてまたこっちに戻ってくる。



「よし、正解だ」