「うわっ、なんだこいつ!離せ!」 男の様子がおかしくて、尻もちをついたまま振り返ったわたしは、不思議な光景を目にした。 男が何かに襲われている。 犬のような。でも、犬より大きい。 救世主は男が転ぶと、その上に馬乗りになった。 うつ伏せの状態で、大きな犬に乗られ、男は身動きがとれないようだ。 わたしはこの不思議な光景に、呆然とするしかなかった。