ヤベッ!

 吹きそう!!

 リアルに思い出しちまった。


 「どうしたの?」


 廣子が心配そうにオレを見つめてる。

 ここで吹き出すわけにはいかない。


 「あんのさ~ぁ! 紙食うヤツってどう思うぅっ?」


 もんのすげぇワケ分かんねぇコトを唐突に、しかもマジ変なテンションで言ってみた。


 「かみくう?」

 「ティッシュ。それを食うんだよ」

 「え……」


 戸惑う廣子。

 当然だ。


 「貧乏な学生とか、外国の人とか油で揚げたりして食べるって聞いたことあるよ?」

 「えぇっ!!」




 何だこの反応はぁっ!!



 「美味しいのかなぁ?」

 「うまいわけないだろ!!」


 廣子は少し考えるような素振りを見せた。


 「……ローションティッシュって、ちょっと甘いんだよ」



 はいぃっ!!

 アンタもそっち系の人間?

 ありえね~っ! ちょい待てよ!


 「だけどヤギみたいだね」


 廣子はクスッと笑った。