「お!きたきた!」 机に突っ伏して寝ていた賢が あたしのイスを引く音で 勢いよく起き上がる。 さっきから薄々思ってたけど 賢もしかしてあたしに 好きな人言いたいだけじゃ? いや、もちろんあたしも 知りたいけどさ。 絶対あたしが知りたい気持ちより 賢が教えたい気持ちのほうが 大きい気がする。 「はい!じゃあさっきのヒントで 誰か分かった?」 ほら、目が輝いてるもん。