labyrinth




[愛実ー、今年のバレンタイン
本命あげる!?]


視界は机と黒板のある、
ごく普通の教室から
ある少女のニヤニヤした顔で
埋め尽くされる。



[本命?あげないよー
陽菜は?あげないの?]



"本命"

この言葉に一瞬、ほんの一瞬
あの顔がよぎって
あわてて頭の中から消す。



陽菜はおしゃれで可愛くて
誰とでも仲が良くて

まるで非の打ちどころがない。

自分と比べると虚しく思うことも
多かったけれどやっぱり
大切な大切な親友。