labyrinth




「え?喧嘩?なんで?」




今日のやり取りを思い出しても
いつも通りのことで
特別喧嘩と呼べるものは
なかったはず。


んー、といくら考えても
思い当たる節はない。



「だって晴哉がいろいろ言ってたから…」



いろいろ?

って、え?

クラスで?



少しの間、頭の中がハテナだらけだった
けれどすぐにそんな頭の中は正常になる。



晴哉のことだ。


どうせいつものような悪口に過ぎない。