や、仮にも女の子だよ? [おま、1円玉取ったろ?返せ!] 突然飛び蹴りされた驚きと混乱と 痛さでもがく姿が面白かったのか 笑いながらそう言う。 晴哉がそんなことをしてくる理由は 分かっていたから簡単に はいどうぞ なんて返すようなことはしない。 そのまま友達に声をかけて 一緒に図工室へと走る。 あたしがもくもくと卒業制作の ニス塗りをしていると [うみー] 廊下から聞きなれた声が。