5組から1組までの 決して長くはない道のりの中 ふと、小学生の頃を思い返していた。 あの時、話しかけなければ 少なからず今のこの関係は 成り立っていなかっただろう。 キーンコーン カーンコーン…― 「…うわ、やっば」 いつもは8:00で通過するはずの 3組の時計の長い針は 2をさしていた。 歩くの、遅かったかな。 あたしはよし、と気合いを入れて 教室へと走りだした。