-----裕樹side-----
ガチャ。
ドアを開けると、
鈴香、飯田鈴香が俺を見つめている。
今日から、
飯田鈴香ってやつが
来ると知っていたけど、
こいつ。可愛い…。
写真でもみたが、
真っ白な肌、ぱっちりしている目、
もう、全てが可愛かった。
長くてさらさらな黒髪は、
ポニーテールの髪型にしていて、
服は、女子らしい
ピンクのニットワンピースを
着ていて、思わず
耳まで真っ赤になりそうになった。
それをなんとか抑えて、
「なに見てんだよ。」
と、我慢しながらいうと、
鈴香は俺様、と思って
いるのかいきなり黙った……。
俺は、その時急に何故だか
からかいたくなって、顔を近づけた。
鈴香は、顔をみるみるうちに
ボボボッ。と
リンゴみたいにしていった。
からかわれて素直に
真っ赤になる鈴香が可愛くて。
そして愛おしくてたまらなくて
おでこにデコピンをした。
鈴香は、
「いったぁぁ〜っ!」
と言って、デコピンを
されたおでこに手を
当てて、頬を膨らませた。
可愛い…。
思わず吹き出して、
気づいたら、頬をつねって
「なに顔を近づけただけで
顔赤くしてんだよ。バカ女が。」
と、恥隠しで暴言を
鈴香に吐いてしまった………。
「ひょっ、ひょふぇふぁ……。
(そっ、それは………。)」
でも、鈴香は
さらに顔を真っ赤にして言った。
これ以上だと、理性が崩壊する…。
そう思ったから、
さっさと家に入れた…。
そして、こんな可愛い
ワンピース姿で居られると、
調子が狂うと感じて
召使いに鈴香をドレスに
着替えさせるように命令した。


