「ここが新しく住ませて
もらう家か……」


私の両親は、もう天国に
逝っている。



だから、家をたらい回しに
されているのだけれど……



今日は、その新しく家に
居候させて貰う家に来ている。



私が居候させて貰う家は、

新しく原谷グループっていう
スーパーなどのチェーン店を
全国に多く展開している
大企業グループの家なのだ。



家の外見を見ても、
豪邸と言う事がすぐ分かる。



そして、豪邸の
大きいドアの前に立って、



♪───ピーンポーン
ピーンポーン────♪


「はい?」


出て来たのは、
執事さんではなく、
凄くかっこいい男の子。

(か…かっこいい……。)

私が思わず見惚れていると、

「何見てんだよ。」


えっ??

見た目とは違って…
俺様……。というか、
狼みたい…………。



そう思っていると、
いきなりその男の子の
かっこよすぎる顔が私に
近づいてくる。



私は、思わず頬が赤く染まった。
そして目を瞑ると、


パチッ。


「いったぁぁ〜っ!」

おでこにデコピンをされた。

私がデコピンされた
所を押さえながら言うと、


すると男の子は、吹き出して、
私の頬をつねって、


「何顔近づけただけで
顔赤くしてんだよ。バカ女が。」


「ひょっ、ひょふぇふぁ………。
(そっ、それは………。)」


「まぁいいや。俺は、原谷裕樹。
バカ女、とにかく入れ。」


「う、うん。」


私が入ると、中は
二次元みたいに
凄い綺麗な景色だった。



大理石が敷き詰められた床は、
ピカピカに磨かれていて、


あちらこちらにドアがある。
何部屋あるんだろう…。



しかも、私と裕樹さんの前に
召使いの人達が並んで、
綺麗に頭を下げている。



周りを目を輝かせて見ていると、

「召使い、このバカ女を
ドレスに着替えさせろ。」

「へ?」

裕樹さんの方へ向くと、

「かしこまりました。
ドレスにお着替えをさせて頂きます。」

召使いの人達は
そう言うと私の腕を掴んで、
衣装室に私を無理矢理連れて行った…。