「「…………………。」」
しばらくしても、
ちょっと気まずくて、
無言だった。
私は、勇気を振り絞って、
「あの…。運んでくれたり、
色々…あ、ありがと……。
さっきの、ききききすも、許す。」
そう言うと、
「お、おぅ………。」
と、裕樹は、頬をちょっとだけ
赤く染めて言った。
「……で、どうして来たの?」
私は、恥ずかしくて
話題をそらしたくて言った。
すると、
「ああ……。親父が伝えたい事を
伝えに行けって言われて来たんだ。
俺は、桜宮高校って所に通ってん
だけど、明日からお前も
登校することになった。」
「えぇっ!?裕樹と一緒の!?」
「ちなみに俺は二年だから
お前とは違うクラスだ。」
「ふぅ〜ん……。」
と、そう言うと、
裕樹は、ニヤニヤして
「あれ〜?嫌だった……?」
ムカァ〜っ!
「そ、そんなことないもんっ!」
「またまたぁ〜っ。」
「……っ!」
何とも言えず、裕樹を睨んだ。
でも、裕樹は全然怯まず、
っていうか、もっとニヤニヤしてる!
……確かに、嫌ですけれども!
そんな事どさくさに紛れても
言えないしっ……!
────そんな事を思っていると
「それと、制服とかバックとか
必要なやつはもう、鈴香の部屋に
置いてあるから。んじゃ
おやすみ。照れ隠しさん♪」
んなっ!照れ隠しがいらないわ!
このオオカミっ!
って、返したかったけど、
その時にはもうドアが閉まっていた。
私はベッドに潜り、
いつの間にか眠っていた………。