数か月に1度、お互いに贈り物をし合う。
そんな不思議な関係がはじまった。

数週間から数か月、届くまでの時間はいろいろだったが
彼からの贈り物が途切れることはなかったし、
わたしと美緒も、数ヵ月に1度の彼への贈り物選びを
楽しみにしていた。

毎回少しの近況と、感謝の気持ち。
小さなメモにおさまる数行のメッセージが
わたしたちをつないでいた。

友達と呼べるほど深い関係でもなく
ただの知り合いというほど浅くもない。

わたしと美緒は、毎回届く贈り物や彼からのメッセージから
彼の人となりをよく知ることができたし、
それはまた彼も同じだったと思う。


そんな関係が1年半ほど続いた冬、
わたしの環境が大きく変わることになり
それはまた、わたしと彼との関係も
大きく動かすことになっていった。