私の目の前にいる人は幽霊、らしい。
「 いやぁ、おかしな話だよね 」
あはは、と言いながら頬をかく。
「 い、いつぐらいからなんですか? 」
幽霊とわかって、
いや、信じたわけじゃないけど
人間じゃなければ少しだけ普通に聞くことができた。
「 えっとね、3週間ぐらい前? 」
「 ちょうど、夏休み終わりぐらい...... 」
「 カレンダーみたら、そうだったね。
暑さとかわからないし 」
幽霊だから、ということだろうか。
「 死んだのかもわからないんだ 」
「 え 」
急のことでこの言葉しか言えなかった。
「 だから、生き霊かもしれないんだよ 」
少し微笑んだように見えたが
少年は続ける。
「 でも、最後の記憶は病院の天井なんだ 」
少年は声のトーンを下げて話す。
その他の記憶がほとんどないこと。
死んだか死んでないかもわからないこと。
物などはまったく触れられない事。
それに、
―――――――なぜ自分が
ここにいるのかを。
