夢見坂学園には
なぜか図書室が2つある。
第一図書室には新しい本が並び、
第二図書室には古い本が並ぶ。
そして、その第二図書室には
不思議なうわさがある。
黒髪の幽霊がいると――――――。
「 何が幽霊なんですか...... 」
夕日が差し込む、放課後の第二図書室で
私はひとり言を言った。
第二図書室の幽霊の正体が
花道スミレ(はなみち すみれ)だとは
知らないだろう。
腰までのびた髪に、
目がかくれるほどの前髪。
ひざ下10cmの制服のスカートに、
笑わない口元。
精一杯、
みんなに気づかれないようにしてきた。
