煙草とあなたと幻と



そんなこともあったなぁ、なんかこう、若気の至りだったなぁ。
陽司は煙草をふかしながら、昔のことを思い出す。

「…よーじ?」

ベッドで寝ていた美空が、うわごとのように呟いた。どうやら、煙草の煙で起きてしまったらしい。