なんてことない、ある日曜日の昼下がり。 私は久本翼、高校1年生。 私はとくにすることもなく、1人で部屋にいた。 ピーンポーン~♪ 家のチャイムがなった。 「翼、ちょっと出てくれないー?」 お母さんの声が1階から聞こえた。 「はーい!」 返事をし、玄関に向かった。 宅配便か回覧板を回しに来たのだろう、とぐらいにしか思っていなかった。 まさかこれが私の日常を変えてしまう出来事になるとは、この時の私にはわからなかった。