魂狩り

校門を出て、暫く歩いた。


他愛の無い会話をしていたが、不意に雷十があることを話題に出した。


それは昨日の夜中鎌が見ていた工事現場の事。


「あそこさ、何が出来るんだろうな」


「さぁ……楽しい施設だと良いけど」


「もしそんな施設だったら一緒に行こうぜ!」


「うん!」


楽しかった。


何でもない、親友との会話が。


約束もした。


解斗が喜びで溢れていると、急に周りが騒がしくなった。


いつの間にか工事現場の前に辿り着いていた。


ここに、楽しい施設が出来るかもしれない…。


そう思って上を見上げると、信じられない物が映った。


何かの機械で上に上げられていく鉄柱に座る、


鎌の姿だった。