ゴオオォォォォ…………


強い風が、屋上に吹く。


風が鎌の髪を弄ぶ。


鎌の目には、とぼとぼと帰る解斗が映っていた。


解斗の姿に手を重ねて、グッと握り締める。


「キミなんか大っ嫌い。今すぐにでも殺してやりたい。今日の剣術も運が悪かった。
でも、良いや」


握った手を下ろす。


「キミにはプレゼントをあげるね。
絶望っていう、最っ高のプレゼントを」


口だけ笑って言った。


その言葉には決意が秘められていた。