魂狩り



「なぁ、あの月光って奴、ウザくね?」


「あーウザイウザイ。人気だからって調子乗ってよ」


「授業中とかあの新矢と話してたぜ」


「まじかよ」


イラつく。


何も知らない野郎が俺の事を話すな。


個室のドアを思い切り蹴った。


ドンッ!!


男子生徒の声がぴたりと止まった。


今日の魂狩りはこいつらだ。


ロックを外し、ドアを勢いよく開ける。


「ヒッ!」
「い、いたのかよ……」
「どっ、どうする?」


「オイお前ら。好き勝手言ってくれてよ」


睨み付けながらつかつかと歩み寄る。


「ひ、ひぃ……」


一人が腰を抜かした。


「うわあぁーーーっ!!!」
「たっ、助けてぇーー!!」


一人も逃がさない。


俺は手を振り上げ、そして降り下ろした。


トイレの入り口にギロチンが現れ、進行を妨げる。