キーーンコーーンカーーンコーーン チャイムが鳴り響く。 「起立!」 誰かが言ったので俺も従う。 新矢もゆっくり起立する。 「礼!」 また頭を下げるのか。 新矢も舌打ちして頭を下げた。 休み時間になった。 俺の机の周りにどっと人が押し寄せる。 やめろ。暑苦しい。 「月光君、独り暮らし?」 「わかんないこと、何でも聞いてね!」 「あ、あぁ……」 質問攻めから逃げるように、俺はトイレに入った。 個室で音楽を聴いて時間を潰していると、数人の男子生徒が入ってきた。