魂狩り

【月光視点】


「……今日は転校生がいる。おい、入って良いぞ」


何だ偉そうに。


両手をポケットに入れ、つかつかと教室へ入る。


「今日からこのクラスで学ぶ事になった、神月月光君だ。皆、仲良くするように」


確か人間はここで自己紹介するんだったか。


「……神月月光です。よろしくお願いします」


何で俺が人間に頭を下げるんだ。


仕方無い事だが、納得出来ない。


俺がこの高校を選んだ理由。単に近いからじゃない。


この高校には、死神が二人通っている。


尾乃新矢(おのしんや)と針谷楔(はりやくさび)。


この二人ともコンタクトをとらなければ、対面したときに敵と認識されてしまう。


ただそれだけの理由だ。