どう切り抜けようか。
少年は考えた。
そして、少年は一つの解決策を思い付いた。
別にこれ以上会話を伸ばさなくてもいいんだ。
なら、今殺そう。
そして魂をいただく。
「渚さん」
不安な表情を壊し、冷たい眼光で人間を見つめる。
「なに?」
渚という人間は、その眼光に気が付いていないようだ。
少年は自分の武器のナイフを両手に持ち、人間にそれを認識される前に動く。
「魂、いただくよ★」
にっこり微笑んで、ナイフを投げた。
「……えっ?」
少年の発言に驚いたのか、自分の状況に驚いたのか、それともどっちもか。
ナイフは人間の心臓を的確に貫いていた。
「ばいばーい。弱者の人間★」
少年はゆっくり倒れる人間に手を振った。


