雪が降る白銀と化した町。


そんな平和な町にも、『それ』は存在する。


死神。




平凡な家の屋根の上。


少年は見ていた。


寒そうに身を縮ませ、猫背で歩く人間を。


コートを着ていても寒そうにしている人間とは真逆で、一枚のパーカーで暖かそうにしている少年。


ゆっくり歩く人間を見て、ニッコリ笑った。