【鎌視点】 最後まで泣いてやんの。 泣いたって無駄なのに。 首から上が無い人間の身体から、すうっと魂を取り出す。 血濡れた鎌をていねいに拭きながら、ボクはその魂をぱくっと食べた。 「やっぱり女の人の魂はいいなぁ。甘くてお菓子みたい」 甘く美味しい魂を十分味わって、ごくんと飲み込んだ。 さ、これで今日の魂狩りは終わり。 かーえろっと。 ボクは自分の家に向かってまた歩いた。 てこてこてこてこ。 まだ雪はやまないみたい。 吹雪になったら困るし、早く帰ろう。 ボクは早足で自宅へ向かった。