「全部、全部だよ。助けてくれたのも、東条さんに話してくれたのも」


「いいえ、お役にたてたなら」


ニコッと笑ってまた前を向く。


・・・・・・気のせいかな?


一瞬・・・・・・ほんの一瞬だけど、大和の私の手を握る手が、強くなった気がした。


――――――――――――


「俺は、2番隊隊長川合駿樹。よろしくな」

私に手を伸ばしてくる人は、男前なのに爽やかな人。


私はその手を握ろうとすると、間に入ってきた大和の手で遮られた。


「大和・・・・・・」

「そんな気軽に男に触れちゃ駄目だよ」


ニコッと笑う大和。


それに対して川合さんは苦笑いであきれた様子。