「大和・・・・・・苦しいよ」


言っても、大和は聞かずに、ただ震えながら『ごめん』『ごめんね』と繰り返す。


「大和、わかんないよ・・・・・・話さなきゃ・・・・・・私の気持ちも、大和の気持ちも・・・・・・だから、離して?」


言うと、大和は私のことを離した。


「三春・・・・・・俺は、三春に・・・・・・ひどいことをしたんだ。・・・・・・辛い三春を、傷つけたんだよ。今さら、話なんて・・・・・・できないよ」


私よりも身長も大きい、きっと歳も上だろう・・・・・・。


だけど、その揺れる瞳と、歪めた顔からは、今の私よりも小さい大和を感じた。


ねえ、今の大和は、さっきまでの私と一緒だよ・・・・・・。


でも、抱え込んでたって、悲しいのを見せたって、だめなんだよ。


ちゃんと・・・・・・話しよう?


私は、そっと大和に微笑んで、大和の手を握った。