(仁輝サイド)

『朝川!!』

俺が名前を呼ぶと
一瞬ビクッと朝川の肩が動いた。

『いっ...石川...』

今にも泣き出しそうな顔で
朝川が振り向いた。

っ!

いつも強がりな朝川が
こんな顔するとマジでヤバイ...。

って!違う違う!

嵐山をどっかにやらないと!

『おい。嵐山。
朝川襲ってんじゃねぇよ。』

『襲ってなんかないよ?』

『うるせ〜よ』

『えっ 今なんて言いました?』

『あ〜もう!
二人ともケンカするな!!
嵐山君 今日は帰ってくれる?』

『美生ちゃんが言うなら...
しょうがないね...。』

『ゴメンね?嵐山くん...』

あんまり 可愛い声
他の男に聞かせたくねぇな。

いつの間に俺は
こんなに独占欲が強くなったんだ?