彼と私と私の姉





「…ず?……柚ッ!」



「っ、なにッ!?」



ボーッとしてしまっていたらしい。




捺夏が瞳で"また…何かあった?"と語りかけてくる。




「なにも、ないよ」



敢えて、声に出して言う。




なにも、ない。





自分に言い聞かせるように。






「…ならいいけど。もうHR終わったよ?一限目、移動教室なんですけどー」




東条先生ももう職員室に帰り、みんな教室を出ていっている。




それといっしょに捺夏も出ようとしていて…




「!待ってー」



急いで授業の準備をし、


扉の近くで待っていた捺夏に追い付く。



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