「はあーーっ」 大きなため息をついて、心を落ち着かせる。 …本当を言うと、勇気がない。 家に帰る、 勇気が。 あの人に会う、 勇気が。 捺夏も居なくなり暇になって、携帯を取り出す。 適当にメールなどをして時間を潰す。 それから10分もしない間だろうか。 声がきこえた。 私の名前を呼ぶ、声。 「あれ、柚?」 私の事を柚と呼ぶのは2人だけ。 ひとりは捺夏で、 もうひとりは。 「おねえ、ちゃん…?」 お姉ちゃんには。 会いたくなかった。 .