「なんでいるの!?」
壁にもたれ掛かった山下くんが私を見て真剣な顔で言う。
「もう、行くのか?」
「うん」
「そうか」
「…」
「総合病院」
「へ?」
「…いや、体には気をつけてな」
「あ…、うん」
総合病院?
総合病院ってあの大きな病院のこと?
なんでいきなり…
「たまには、帰ってこいよな」
山下くんは私の頭を軽く撫でて背を向けて歩き出す。
いつも元気でクラスの中心的存在の山下くん。
私が悲しくて泣きたい時はひょっこり現れて魔法の言葉をくれる。一緒に泣いてくれた。
山下くんの気持ちには応えられなかったけどこんな私を好きだと言ってくれた。
本当に、山下くんにはありがとうじゃ伝えきれないよ…。
ゆっくり離れていく背中。
「…悲しいね」
その背中はいつか見た中谷の背中に似ている気がして私の口は勝手に動いていた。
壁にもたれ掛かった山下くんが私を見て真剣な顔で言う。
「もう、行くのか?」
「うん」
「そうか」
「…」
「総合病院」
「へ?」
「…いや、体には気をつけてな」
「あ…、うん」
総合病院?
総合病院ってあの大きな病院のこと?
なんでいきなり…
「たまには、帰ってこいよな」
山下くんは私の頭を軽く撫でて背を向けて歩き出す。
いつも元気でクラスの中心的存在の山下くん。
私が悲しくて泣きたい時はひょっこり現れて魔法の言葉をくれる。一緒に泣いてくれた。
山下くんの気持ちには応えられなかったけどこんな私を好きだと言ってくれた。
本当に、山下くんにはありがとうじゃ伝えきれないよ…。
ゆっくり離れていく背中。
「…悲しいね」
その背中はいつか見た中谷の背中に似ている気がして私の口は勝手に動いていた。

