「よし」
準備完了!私は携帯電話と財布、ハンカチを小さなハンドバッグにしまうと、部屋のドアを開ける。するとドアに耳をひっつけていたらしい姉が倒れこんできた。
「わああ~!」
「お、お姉ちゃん!?」
姉は勢いよく私の部屋の中に倒れこみ、私を見上げてえへへと笑う。
「・・・いやあ、何してんのかなあ~と思って・・・」
私はドアに手をかけたままで呆れて見下ろした。
「心配してくれたのだ、と思うことにします。とにかく出てくれる?私は今から、龍さんのところに行ってきます」
あら、そういう顔で姉が私を見上げた。
「・・・どっかに行っちゃったって言ってなかった?彼がどこにいるか知ってるの?」
「知らない」
私はアッサリと首を振る。姉がは?と言いながら座ったままでよろけた。
「だけど、見つけてそこまで行くの!」
私はそう宣言して、ドアを開け放したままで玄関まで突進した。
ちょっと潤子!?そう後ろで姉が叫んでいたけれど、私は靴をはいて家を飛び出した。
そうだ、迎えに行こう。あの人を。そしてちゃんと―――――――――顔を見て話をしなくちゃ。



