・・・というか、私、ダメじゃない。
折角の休日を潰して会いにきてくれて、しかも一緒にゴミ拾いまでしてくれている恋人を怒らせてしまった。
それも、言いたいことが口に出せないという、超面倒臭い私の性格のせいで。
「うううっ・・・な、泣きたい・・・」
発散させてくる、というのはきっとストレスを、だろう。私によって生まれたストレスを発散・・・。えーっと、どこへ行くって言った?ジム。・・・ジム?それってスポーツジムのことだろうか。
私がしゃがみ込んだままで地味な自己反省と龍さんの行き先について考えていると、大丈夫ですか、と声がした。
顔を上げると徳井さん。・・・だけ。
あれ?
私は一瞬つい先ほどまでの恐怖心や自己嫌悪を忘れて、きょろきょろと周囲を見回した。
「あれ?徳井さん、クリちゃんは?」
彼がいるのにあのラブリーなペットがいない。それってかなり不自然に思えた。
徳井さんは少し離れて立ったままで、いつもの静かな声で言った。
「ちょっと怪我してしまって。クリは入院中なんです」
「え!?」
私はパッと立ち上がった。
「く、クリちゃんどうしたんですか?怪我って、大きい怪我ですか?」
私がわたわたと舌をもつれさせながら言うと、徳井さんはふ、と笑った。



