「お姉さんが!ふーん、でも丁度いいじゃん、それで3つ目のRにもなるしさ」

 龍さんが前に立って、じっくりと私を眺める。だけどその恥かしさよりも言葉の方が気になって、私はパッと顔を上げた。

「え?これが、3つ目のRに、なる?」

 そうそう、簡単に彼は頷いた。

「recycle、それぞれのパーツに分解して、それぞれをまた生き返らせる。ジュンコさんの過去と別れるためにはそれが一番いいと俺も思ってたよ。ペットボトルなんかと一緒だよ、つまり――――――――」

 蓋、ボトルに張られているシート、全部別々にして新しくするでしょ?ジュンコさんも、髪、服、それから化粧なんかも・・・全部一度解体して、また新しいので繋ぐんだ。

 彼の長い指が、ふわっと私の頭に触れた。

「・・・髪。切って、色を入れる。これももう前のジュンコさんとは違うでしょ」

 それから――――――――彼の指が私の髪の毛を梳いてからそのままゆっくりと降りる。耳朶を通って、顎を伝い、首筋に触れた。

「――――――――」

 電流が走ったみたいにちりちりした。私は驚いたけど、声は出さずにただ目を見開く。・・・うわ・・・龍さんたら・・・ちょっとちょっと・・・・。

「服も。折角こんな綺麗な首筋持ってんだから、出さなきゃね。・・・服も前とちょっと違う。これもお姉さんの趣味?」

「え?・・・あ、はい」