「あなたは自分から病気になりたがっている、甘えている」
「自分で病気になろうとしている」
その言葉はいつまでもいつまでも私の心にはあって、今でもふとした瞬間思い出してはあの体育教師のいう通りだったとしたら
私は自分から病気になったのかなとか、自分のせいで病気になってしまったのかなとか思ってしまう。
きっとあの先生は私が今どんな姿でどんな風に生活しているのかなんて想像もしてないだろう。
私が寝たきりに近い状況で全介助を24h必要としていて医療ケアも必要としていて人の手だすけがなかったら死んでしまうような、そんな生活しているなんて思ってもいないだろうね。
車椅子で、しかも座位も自分でとれないからストレッチャータイプの大きな車椅子で歩くことはもちろん、立つことさえ座ることさえ一人で今はもうできないなんて
先生は思いもしないだろうね。
まさか教え子が進行性の難病になってるなんて思ってもないよね。
しかも、劣等生でサボり魔だと思っていた子がサボってたわけじゃなく本当に出来ない子だったなんて。
難病の中でも症例がないと言われているほど稀な病気になって進行性でどうなっていくのか医者にもわからないなんてさ。
先生の想像には無いよね。
「落ちこぼれの野口さん」
「サボって具合悪いフリばっかりの野口さん」
って先生はそう記憶しているだろうね。

