いくつもの医者を渡り歩き、どんな治療も受けたし、民間療法だって試したり、神様に頼んだりもしたという。

それでも一向に良くなる気配はなかった。

どんどん傷も増えてただれもひどくなり皮膚がボロボロ剥がれ落ち、

いつも布団やまくらは血まみれで、

抱っこも私が母の胸に顔を押し付けてこするので

いつも母の胸元は血まみれだった。


そんなこともあってか私は小さい頃、人見知りで顔を隠して目を合わせませんでした。

小さいながらにからかわれるとか不憫に思われるとかそういうのを感じ取っていたのだと思う。

あと、もう一つはかんしゃくをよく起こしてたらしい。

かゆくて痛くて、どうしようもない感情にいらだっていたんだと思います。

いつも気が立っていてイライラしてる子でした。そんなに手のかかる子ではないのに、神経質で気難しい子だったと母は言います。


甘やかされてたわけではないけれど、

常に「かわいそうね」という視線や態度に囲まれていた私は

いつも母のそばを離れなかった。



その上泣き虫のんちゃんで、母の姿が見えないだけで泣いてました。

たとえば、スーパーで反対の棚越しにいるのに泣いていたり。

大人たちの冷たい視線から守ってくれる母。

とにかく母が大好きでした。

母に愛されていたという記憶はこの頃、1歳~3歳の記憶がとても強く残っている。