転校してきたんだ、私はこの学校で生きなくては。この学校に慣れなくてはいけない。

なのにどうしても、慣れることが出来ない。


それより進行してる身体がわけわからなくて、恐怖で寝付けない毎日。

泣き叫んでも、そんなものは通用しない。病気は待ってくれるわけではない。


なのに涙はいくらでも止まらない。


母は頑張りすぎたせいか腰を痛めた。もう学校行きたくない思いが強い私と、バス停まで連れて行くのに疲れ切った母と
二人とも疲れた顔して毎日ぐったり。

しばらく学校行けず休んだ。
学校に慣れる前に、今の生活、歩けない自分の生活に慣れること自体が私も母も限界になってた。

とりあえず


味噌汁を飲むとなぜか鼻のほうから全部溢れ出る。痛い。むせる。
お姉ちゃんは笑うし、お父さんもどうした?って顔してるだけ。

お母さんだけは、何かおかしいと感じていた。ただ、母にも私の変化をどうおかしいのか他人に伝えるすべがなかった。


「風邪ひいてるよね?最近咳いっぱいコンコンしてるね、病院行こうか?」

とりあえず病院連れて行くしかない。それが母の判断。母の判断は間違ってなかった。
風邪というのは間違ってるけど(笑)


おそらく病気の進行により嚥下障害が出てるんだと思うって、近場のクリニックで言われた。
大学病院では言われてないのか?と母は言われた。

どうやら母は
“ いずれ飲み込みが悪くなるときがくる ”といった曖昧なことしか聞いてなく

飲み込みが悪くなるということ自体を具体的な内容で聞いてなかったらしく。


そのお医者さんの対応が優しく、良かった。色々教えてくれた。次の主治医の受診のときに嚥下障害が出てることを伝えることと
それまでの間は「とろみ剤」といって飲み込みが悪い人が使うとろみをつけるやつが市販で売ってると。
それを使うとサラサラした水分をむせこむことなく飲み込みができやすくなるとのこと。

さっそくお母さんは探してきてラーメンに使うけど思いっきりダマになるし何本も入れるからドロッドロ。

姉「何これ!!!」

来空「何これ!!!」

母「これ本当にあってるのかな、、、?よくわかんないけど食べなさい!」

来空「、、、、、まず。」


とろみを加減が全くわからない母はなんでもかんでも全てとりあえずとろみ剤を入れてかき混ぜ渡してくれる。

もちろん飲み物も。

吸えない、、、、。カタいッ!


このとろみ剤のコントロールはしないまま
入院が決まるまで全くこのままだった(笑)

でもおかげで誤嚥性肺炎にならずに済んだ。

診察で嚥下障害が出てることを話した時、主治医の先生は「嘘だ!しんじらんない!ありえないほど進行がはやすぎる」と言ってあわてて入院予約を入れてた

私は先生がたびたび口にする進行というものの意味をあまりわかってない。でも、病状の悪くなっていくことだというのはわかってる。じゃあなんでお医者さんなのにそれを止めてはくれないのか疑問だった。