きょうで本当に最後の普通高校への登校。

もう二度とここへ来ることはないだろう。きっと今日でみんなに会えるのも最後になるんだ。


病気のこと、クラスのみんなはもう知ってるのかな?いつめんにしか話せなかったこと悔しいからみんなの前でしっかり伝えたいな。

そんな思いで学校へと『車椅子』で向かった。

これから先も私はこの車椅子とともに生きていくんだろうな。

歩くことはもう二度と出来ないだろう。

この車椅子はレンタルだけど。支援学校のみんなみたいに自分だけの特別なカッコよくてかわいいそんな車椅子と出会えるといいな。そのためにも私は支援学校に転校するんだ。しなくちゃ。


D組のみんな、あたたかく出迎えてくれる。
終業式に一番後ろの列で参加した。

離任する先生が発表された。

そう、担任のみねぎしせんせい。

みねぎしせんせい。自分がこの高校に居なくなったあとの私のこと考えて転校を考えてくれたんだよね。ぶっきらぼうだけど誰よりも強く優しい、そして体育の授業でも落ちこぼれな私をすくい上げてくれたね。本当にありがとう。
先生、私ね、体育の授業今までね、小学校の時から
体育の授業のことを、楽しいって思ったこと一度もなかったんです
学校のことすら、イジメに合ってから以降は楽しいって思えなかった。

きっとここの高校へ来たの選んだのだって逃げるためみたいで、プールが強制じゃないから選んだの。
そして高卒というものが欲しかっただけで、高校なんてあくまでも夢のための踏み台で、ドウデモイイ回り道だと思ってました。

友達も思い出もいらない。ずっとそう思ってました。

それでも高校が楽しくて、友達も思い出もいらないってそれでもまだ言い聞かせてました。自分を守るためです。
思い出なんかは私を縛りつけるものだけで、友達なんて簡単に裏切っては信頼してるフリだけだと。そんな友達ごっこ、私にはいらなかった
学校は勉強するためで、友達は同じ土俵で夢を目指すライバル。利用できるときだけ使って使われて、そんな関係だけでよくて、仲良くなる必要もなければ傷つく必要ない。

ずっとずっとそう思ってました。

でも病気になって、戻りたくない、戻れるわけない。そう思ってた私はやっとここに自分の居場所があること気付きました。

どれだけD組のみんなにはもちろん、あなた、担任の先生に救われて支えられ続けてきてたでしょう。
先生、私に初めて、体育の授業の楽しいを教えてくれてありがとうございました。
先生、私が身体が不自由になってきた時、みんなに私のこと助け合うようにって言ってくれてありがとうございました。
歩き方が変な私を受け止めてくれてありがとうございました。
身体が不自由になってからわたしは、私の居場所なくなるどころか多くの友人クラスメイトに支えてもらい1ヶ月半通うこと出来ました。ありがとうございます。