高校を転校することになった。

突然すぎた。

車椅子の人が通う養護学校へと転校するか、今の高校を退学するか

担任と両親に選択を迫られた。

選択できるわけない。というか私にはこの学校のD組という居場所があるのに。せっかく学校を楽しいと思うことが少しできたのに。友達だって仲良くしてくれて、私の存在を否定する人がいない教室に初めていられたのに。

ひどいよ。私の居場所勝手に奪ってばかりな大人たちズルいよ。だったらせめてポニーランドの居場所返してよ。


半ば強制的に転校することになった。

私にとってここの学校の生徒として最後の授業。選択授業、の、音楽の発表会だった。

マリエは同じ選択授業の仲間でもあった、私を音楽の発表会おいでよ。と誘ってくれた。
マリエが私を待っててくれてた。発表会はグループで発表したり個人で発表したり。

私のこと除外して話進めてても仕方ないことなのに、私のことをD組の数名は仲間に入れてくれたのだ。

そして発表会に私が来てくれると信じて待っていてくれた。


涙を流しながら、ケータイを握りしめ声に出して言った

「お母さん、最後の授業受けたいな、、、。連れて行って?」

お母さんも泣いてた。

それが私の答えだから。どんなに受け入れがたい現実が目の前にあっても、前に進むしかなくて
「最後の授業」と私が言った。そう。半ば強制的に究極な選択迫られる中、自分で決めた。

転校したくない理由、でもそれっていつまでもみんなに甘えてわがまま心配かかけるになる、迷惑だと思われる日が来る前に去ってしまうほうがお互い傷は浅く済む。

私は大切なこの場所にすがることで、自分の障害を認めたくなかった。病気を認めたくなかった。
転校を選んでしまったら、何もかも受け入れたような気がして、もう何もかも諦めたになりそうな気がして、拒んでいた。

でも違うよね。ここにはもう居られないのわかってた。わかってるんだ。これ以上もうわがままは言えない。
もう十分すぎるほど愛された。

私は特別支援学校へと転校することを決めた。

そして発表会のこの日みんなに話そうと思ってた。


学校へ行ったら、アヤミが廊下走って何か持って必死で叫んでた

「のぞみー!のぞみー!待ってたよー!」

習字を選択授業で選んでるアヤミは違う授業受けていたのに、私のために授業中にメッセージ私に書いて待っててくれてた。そして授業中に関わらず廊下を走って3ヶ月ぶりの私のことを駆け寄って歓迎してくれるという!!(笑)

そんなアヤミにつられてD組のみんなが数名駆け寄る。

授業中なのに、みんなのバカ、(泣


先生までも、そんなみんなの姿を怒ることなく、私のことを歓迎してくれた

あったかい人たちに囲まれてる。


ああ、私はやっぱりこの場所を離れたくないんだな。改めて思う。

だから、だから。私が歩けなくなったことも病気のことも話せないままだった。


ヘビーローテションAKBの曲。
マリエが弾いて他の子達が踊って歌い
私は真ん中で車椅子のままのセンターだ。

飛び入りで参加だったのにちゃんと歌えた!
みんなの笑顔が嬉しかった。

拍手いっぱい。

嬉しいな。


でも大好きなあの人は同じ教室にいるのに私のことを一切見てくれない。
寝てる、、、、。(笑)
私のことを見てられなくて泣いてたらしい。そんなに悲しまないでよ。



結局、みんなに伝えるの出来なかった。

帰ってから仲のいいミキ、アヤミ、マリエにメールで報告した。

言えないままでいてごめんってことと、転校をするということを伝えた。
病気のことを初めて話せた。

でも、三人の返事(対応は3通りだった

素直に私の話を受け止めて私の勇気に寄り添ってくれた子、話を理解出来ないで少し戸惑ってそれでもわかったよと言ってくれる子

アヤミは違った。嘘だって思って、でも涙が止まらなくて返事も出来ないでいた、私はそんなの受け入れないしなんでそんなこと黙ってたの?勝手に一人で決めたりしないでよ!と怒ってくれた。

忘れないよ。四人で食べたお弁当の時間。


アヤミは私が入院ってなった時から何か異変に気付いてたんだろうな。

一番明るく振舞ってる彼女だけど、本当は誰よりも泣き虫で私そっくり。誰よりも一番に私のこと考えてくれてた友達。

学校へ行った日も一番に出迎えてくれて、最後の最後までまた来るよね?と念を押して心配してくれてた。


アヤミに対して申し訳無さと不甲斐ない自分の弱さに涙止まらなくて、

ごめんなさいと繰り返す毎日。