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拓「今から卓球で試合をしよう。
  それで、千帆が勝てば
  あきらめる。
  もし僕が勝てば、あきらめない。
  -で、どう?」
千「・・・分かった。やる。」


こうして試合は始まった。
2人とも卓球はあまりうまくない。

拓「試合は、1セットのみ。
  11点先取り」
千「分かった」

2人はいい勝負だった。
が、千帆が9点、拓巳が10点になった。
拓「僕があと1点取れば勝ちだな」
千「分かった。」
その一球は、長く続いた。
なかなか2人ともミスをしない。

あるとき、千帆の打った球が
高くなった。
スマッシュを打ちやすい高さだった。
千「(やばい・・負ける!!)」
千帆はあせった。
その瞬間・・・・
 パシッ。
千「――!?」
拓巳が球を手でとった。
拓「今、負ける!って思っただろ」
千「え・・」
拓「あきらめたくないんだろ。」
千「・・・・・・」
千帆の目には、涙がたまっていた。