「美桜・・
美桜・・」


必要以上にあたしの名前を呼ぶ。

愛しそうに・・。

ポロポロ涙が溢れては落ちる。

名前を呼ばれる度にあたしの愛が涙となって流れていく。






「美桜・・俺・・」

「知ってるよ?」

「えっ?」

「奥さんを裏切れないよね?」

「・・・・」

「ごめんね?
あたし見たんだ、病院で。三輪さんと奥さんを・・

奥さんの命が長くないことも」



泣き笑いのぐしゃぐしゃの顔。

すぐそこに愛しい人の手があるのに

触れたくても触れることができない。

今、一番あたしがあなたの近くにいるのに。