「へぇ〜今時そんな男もいるんだ
てか、まだいたんだ」
大志は感心したように頷いたけど
「それってホストじゃねーの?」
と言った。
「いやっ!違うね。
なんかこうさ、
長ーいヒゲが伸びててちょっと小太りで、
蝶ネクタイとかつけた嫌味な金持ちの男だよ。
きっと!!」
「ぶはっ!
いつの時代の金持ちだよ、それっ」
羨ましい二重の切れ長の目を細めて笑った。
「そんでさ、自分よりも若い女の子に、
『君のようにキレイな薔薇をプレゼント』
とか言ったりしてるんだよ。
似合わないのにねー」
あたしの中の薔薇男(バラオ)の嫌味な妄想は膨らむばかり。


