「美桜・・」


朝、もう出かけたと思っていたお父さんに声をかけられて驚いた。


「何?」

「あぁ、今日もバイトか?」

「なんで?」

まっすぐにお父さんを見る。
相変わらずこっちを見ようとしない。


「今日はお母さんの、親戚の人達が来るんだ。
美桜にも会いたがってる」


あたしは諦めてドアのノブに手をかけた。
ノブの冷たさがあたしの心をさらに凍らせた。


「バイトだから・・たぶんムリだと思う、
今日忙しい日だし?」

「そうか・・」